初心者目線で棒ノ嶺(棒ノ折山)をレポート。言われてるほど決して楽ではないし、雨天なら独りで行かない方がいい、、と思った。(前編)

はなし長くなりそうなので結論から。

白谷沢の沢登りや、ゴンジリ峠の階段は楽しさと気力でカバーできますが、初めての滝ノ平尾根の独り下山、特に視界の悪い日はスッゲー心細いです。

他の登山者がいそうな天気の良い日にアタックしましょう。


情報過多の世の中では、かき集めて取捨選択しないとね

アウトドア雑誌「BE PAL」の創刊が1981年だそうです。

当時、18歳。

それ以前からボーイスカウトとかアウトドア領域での活動はあったわけですが、マガジンハウス系の雑誌などでは「バックパッキング」系のコンテンツも散見できたと記憶しています。

スキーや波乗りのブームとも相まって神田、御茶ノ水界隈はいつ行っても人が多かった。

登山やアウトドアアクティビティ文化の根幹を支えるような雑誌などは出稿量が激減しても粛々と情報を発信し続けていましたが、マジョリティの興味の先は別のベクトルに向いていた時代も永くあったと思います。

ここ数年、ライフスタイルやアパレルなどの軸も絡めて山、アウトドア系の雑誌にとどまらずインターネット上のコンテンツも増えている。

昔のブームの頃と一番の大きな違いはインターネット、特にCGMの台頭により個人主観での山の経験値があふれている。

登山初心者にとっては地図見てもその行程の難易度を測るのは難しいが、ヤマレコやブログを見れば大体の感触、座標をつかむことはできる。

その際、初心者の方が「大変だったけど、頑張りましたぁ」とおっしゃっているぶんにはいいのですが、経験豊富な方が「たいしたことないっす」には危険なダブルミーニングが潜んでいる。

ご自身の経験値から「初心者でも大丈夫よ」ってことなのか、「俺的にはたいしたことないっす」なのか。

集めるだけ集めた情報はしっかりふるいにかけて判断しないと山では怖い思いしそうですよね。


そんなこんなで棒ノ嶺

きっかけは登山2日前。

明後日、どっか行きたいぜ。それも独りで、日帰りで。と山雑誌をパラパラ。

と、木洩れ陽を受けてキラキラと輝く沢を楽しそうに登る特集記事。

コジャレた軽装と、苔むす岩が涼感を醸しだす。

危険な雰囲気は微塵もなく、、、、

おおこれじゃん!

とばかりに次はネットで情報収集。

アクセスもわかった、電車の時間もオッケー。一応地形図も入手した(ほとんど読めないんだけど)。


沢の登り方も、諸先輩方のコンテンツからなんとなくイメージできる。

おや、下山のことに関しては極端に情報少ないね。

とりあえず、このでっかい岩のところから尾根に入ればいいんでしょ。

林道下るコースも有るみたいだけど、尾根のほうが楽しいよね。

ま、とりあえず、行けばなんとかなるっしょ。これが「ちょーこころぼせぇ」の原因でした。


天気予想

前日の埼玉県地方の予報は曇りのち雨。雨は午後からの確率が高く60%程度。

5時前に起床した時点では世田谷周辺は曇り。6時に出発する際にはパラパラと霧雨が舞っていました。

JR新宿ホームでは「雨」になっていました。

行っても無駄足になるかなぁ、、と思いつつダム見て帰ってきてもいいかと成り行き任せ。


都心からの旅の起点は池袋

下山後の行程も考慮して9時過ぎの入山を目標に予定を組むと、6:35発の西武池袋線 準急飯能行きが現地に7:30着。

北口バスターミナルから7:45発名郷行きのバスに乗り、川又名栗湖入り口に8:24に到着します。

平日はこのバス逃すと約1時間以上、8:51までないので要注意。

逆に土日は5分早まり7:40発、その後、8時代は3本あるようです。

国際興業バスの時刻表はこちら

平日6:35発の準急飯能行きは、池袋ですでにシートの8割が埋まるほど。ちなみに行楽客的人はあまりいなく通勤、夜のお仕事明けの人がほとんど。練馬を過ぎたあたりから立ち客が出て、所沢あたりまで結構混雑していました。


ゆったり行きたい人は6:50発の特急ちちぶ3号(全席指定 特急料金420円)が飯能7:35着なのでダッシュすれば間に合います。

ちなみに飯能北口はコンビニ少ないです。

ターミナルから少し離れたところにファミマ、あと西武線改札内の売店がある程度なので行動食などは準備してから出かけるのが慌てなくて済みそうです。

北口バス停は改札を出たら左側、ミスド、スタバを左手に見ながらエスカレータを降りて直進。

改札から2分くらいです。

バスはスイカ、パスモのICカード使用できます。

上記時間帯、土日はさわらびの湯経由となりますが、平日は川又名栗湖入り口で降りてそこから歩きます。


トイレに要注意

ちなみにこのバスに乗っていた登山目当ての客はわたしだけ。

やはり山をよく知る人はこんな悪天候に山登ろうなんて思わないのか?

川又名栗湖入り口で降りたら最初に目指すのは農林産物加工直売所「やませみ」。

さわらびの湯手前の道の駅です。

川又名栗湖入り口でバス降りたら進行方向に向かって直進。観光案内の看板のある交差点を左、有馬ダム方面へ。

途中に公衆トイレがあります。「やませみ」に向かうのもトイレ。

実はこのコース、白谷沢の登山口から入って山頂、下山してくるまでトイレがありません。

ここの2箇所か、ダム脇の公衆トイレしかありませんのでお手洗いと身支度を済ませることをお勧めします。


さわらびバス停から一般車道を道なりに上がっていくと有馬ダムの堤体と石碑が見えてきます。

石碑手前には登山口への道標がありますので左に折れてダム堤体道路を進みます。


石碑をまっすぐ行くとレストハウス脇に最後のトイレがあります。


有馬ダムって


有馬ダムは主に入間川下流域を自然水害から守るために作られた多目的ダム。

入間川の支流となる有間川の流れを堰き止めて洪水を防ぎ、生活用水の備蓄にもなっているわけ。

有馬川を堰き止めてできた人工湖(ダム湖)が名栗湖。

目視的にはこれから登る沢の水が流れ込んで湖になっているような錯覚を覚えます。

ここはロックフィルダムといって粘土質や岩を積みあげて水をせき止める堤体を作っています。

よくダムで見かける水門や放水シュートはありません。


トンネル式洪水吐といって、満潮になってこの坑口(取水口)を水位が超えると自然にトンネルを経て有間川に水が流れ込む仕組み。

そんな理屈を噛み締めながら名栗湖の周遊路を進み、沢を渡る橋を越えたところに「白谷沢登山口」があります。


09:28 入山 グローブを忘れずに

登山口あたりでは曇天に加え霧雨が煙る感じ。

ダム湖周辺にはツーリングのバイクはちらほら見かけるが、バックパック背負っている奴は見かけない。

そういえば、かわせみやさわらびの駐車場にも登山者らしきクルマはなかった。

そして、こうして登山口にたってもこちらに向かってくる人の気配はない。


「こんな日に単独で慣れていない山に入ってしまって大丈夫かい?」と思いつつも、「行けるとこまでいってみよう」などというなんの根拠もない論拠に基づき、登山届けを出し、09:28入山。


最初は穏やかな林道を進みます。

朝露にくわえ雨も重なり、路面も葉っぱもウェットです。撥水性の高いパンツにしてよかった。

ものの7、8分で結構岩のゴツゴツした登山道に変わっていきます。結構段差があるところも多かったのでストックよりはグローブでしっかりホールドしながら登った方がいいと思いました。


イメージとしては高尾山6号路がもう少しワイルドになったような感じの出だしです。

20分ほど歩くと沢音が大きく聞こえてきました。


09:48 藤懸の滝


3つあるうちの最初の滝。登山道からは少し見えづらい。

2段式の流れで、下段は大きな岩に阻まれ2本の流れとなって落下しています。

藤懸の滝を過ぎると沢を横切り、沢登が始まります。


上の写真の右手前から道標側に渡り、赤いテープの巻き上がりを経て対岸の赤テープの小道を目指すといったようなジグザグに渡っていく感じ。

沢音に交じって、葉っぱを叩く雨音が聞こえてくるようになってしまいましたが、鬱蒼としているのであまり濡れません。

が、すでにすっごい汗かいてます。ペースも速いのかな。

足元はこんな感じ。


この日は水量が普段と比べて多いのか、少ないのかわかりませんが、とりあえづ足着けるとこは結構ありましたしゴアテックス素材であれば濡れはそんなに気になりませんでした。

沢に来るまでにも結構岩場があったのでスニーカーはやめた方がいいです。

藤懸の滝を過ぎて少し行くと右手に「立ち入り禁止」の枝沢がありました。

標識とトラロープが張られているので注意です。


09:55 牢門 先行者捕捉


藤懸から10分弱で両側から巨岩がせり出してくる「牢門」と呼ばれるエリアに到達。登りもさらにきつくなります。このように狭く切り立った岸壁に挟まれた谷を、登山用語では「ゴルジュ」というそうです。

喉という意味のフランス語らしいっす。

ここで先行登山者のカップルを発見!

あー、この山にたった一人きりではなかったのね。

すっげー余裕出てきました。


牢門から少し登ると正面に「天狗の滝」が見えてきます。


滝の左側の岩場を上がっていきますが、落差もあるので飛沫と滝音を非常にワイルドに感じることができます。

牢門からさらに5分ほど上がると3つ目の滝、「白孔雀の滝」を覆い隠すように2つ目のゴルジュが現れます。ここは簡単な「鎖場」というか、鎖の手すりがある岩の階段といった感じです。


足場はしっかりととっかかりのある階段状になっているので、鎖は補助程度に考えた方が良さそうです。

ここでも先行のグループ5名ほどのに追いつきました。岩場で苦戦して時間かかっていたようです。

わたしが鎖場をクリアして上がったところでグループさんは休憩中。

漏れ聞こえた話によると、どうやらここでピストンで引き返すらしい。

なんか、ひたすら残念で心細い感じになる。


ここからは木の階段と傾斜のあり登りが10分程続きます。

結構息が切れ始めた頃、整備された林道にぶつかりました。

林道の対岸には東屋があり、先行していたカップルが休憩しています。

ご挨拶をしてこの林道がどこに続くのか聞いてみました。

棒の嶺は初めてではないようで、林道を使った下山コースにつながっていると教えてくれた。

この時、この情報をもっと理解できていれば下山時の心細さも少しは和らいだかもしれないし、さらに混迷を深めたかもしれない。

ずべては事前に調査が必要だったのだ。


後編へ続く



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